より一層の成長の布石となるか? リーダーメディアテクノの『飛衛門(トビエモン)』キャディバッグの販売が好調だ。
ペイズリー柄を随所にあしらったスタンダードタイプで、「ゴルファー目線で作る」(平川里美取締役)を基本コンセプトに主に通販で販売を行っている。
2011年にゴルフボール『トビエモン』で参入した同社だが、累計販売数量は数百万ダース規模にまで成長。現在も供給が追い付かないロングセラーなのだとか。その余勢を駆って2012年にはアパレルを手掛け、さらに磁石マーカー付きの『メッシュキャップ』が大ヒット。その後も『グローブ』『セルフカートバッグ』『シューズ』『グリップ』など矢継ぎ早に投入。通販で火がついたトビエモンだが、現在は量販店やゴルフ場などにも販路を拡大し、SKUは300超と一気呵成の様相を見せている。
同社では、キャディバッグが加わることで低・中価格市場領域での収益拡大を目標に掲げる。「ボリュームゾーンを複数のアイテムで攻める」ことで、シェア拡大を狙っている。
足元の業績も右肩上がりを続けている。その原動力になっているのがメッシュバッグ入りの2ピースボールで、ここ3年は毎年20%増と好調を持続中。
平川取締役が、
「トビエモンはすべて公認球です」
と前置きして続ける。
「購入者の9割が男性ですが、特に女性はピンクやオレンジカラーに人気が集まっており、リピート率が高いのが特徴です」
これ以外にもメタリックなどカラバリに幅を持たせ、スピン系の3、4ピースもラインアップ。低価格帯で獲得したゴルファーを高機能ボールへ落とし込む算段で、ブランド相乗効果によるボトムアップを図る。
その効果は、2021年に投入したグリップにも表れ、お家芸の全7色展開により着実に出荷本数を伸ばしている。
新たな成長アイテムをどれだけ生み出せるか。これからリーダーメディアテクノの本当の実力が試される。