2024シャフト・グリップ

ESTIVANT-Four(エスティバン4)

エスティバンゴルフ

2024/04/01

曲がった白線がスイングを誘導する 『ESTIVANT-Four』 が売れるワケ

ドラコンプロが挙って使用するシャフトがある。それがエスティバンゴルフの『ESTIVANT‐Four』。ヘッドスピード毎に5種類をラインアップするが、エスティバン史上最高硬度、最大のしなりを誘導し超手元調子設計、製造可能値までトルクを緩めている。ただ、それだけではない。シャフト中央に白い1本の線がバット側からチップ側に施され、その線がチップ側で曲がっている。右と左へ、1本ずつ。その線が視覚的にゴルファーを誘導して、いつものスイングだが、ドロー、フェードに無意識に誘う。

この『ESTIVANT‐Four』が密かに工房で噂になっている。そのワケを、ゴルフ・リミックス(千葉県木更津市)の藤田典紀代表がざっくばらんに語ってくれた。

一瞬で売れると思った 「さびれた技術の平行思考」

誰でも使える既存技術のアイデアがスゴイ

ゴルフ・リミックスといえば、パーツであればすべてが揃う工房として関東随一。藤田典紀代表は、

「メーカーが汗水たらして作った商品をなるべく多く紹介するのが工房の役目。だから、すべてを在庫しているんです」

藤田代表はトイザらスに籍を置いた経歴の持ち主で、だから品揃えにはこだわりがある。
 
『ESTIVANT‐Four』のファーストインプレッションは、

「一瞬で売れると思いました。過去のドライバーヘッドも、そしてシャフトも実績がある。そして、このアイデア。『さびれた技術の平行思考』といえますね」

「さびれた技術」とは“最先端ではないが、すでに広く使われて、ノウハウも固まり不具合も出し尽くして安定して使える技術”のこと。「水平思考」とは“今まで無かった使い道を考える”ことだ。

藤田代表が説明する。

「分かりやすいのが『ゲームウォッチ』です。発売より5年前に完成していたと言われますが、当時は液晶パネルが高価で販売価格が高くなると言われた。だけど、5年後に液晶パネルは安くなっていて、普通に使用される真新しいものではない。それをコストをかけずにアイデアだけでゲームウォッチを安く作った。このシャフトも同じで、塗装という技術は新しい技術でもなく、使い古された技術。コストをかけず、誰でも採用できる技術を使い、アイデアで商品を売っていく。まさに目から鱗」―。

その商品が『ESTIVANT‐Four』だ。それでは実際に藤田代表はどのように販売しているのか?

カチャカチャ時代の申し子 1本で2回試せるライン

1本で左右の弾道を試せる

先述の通り、『ESTIVANT-Four』には白いラインが2本、バット側からチップ側に施してある。そのラインは、チップ側で右に曲がるラインと左に曲がるラインが、それぞれある。

「シャフト自体はヘッドスピード毎にラインアップされていますが、数値より少し柔らかい。そして、このラインの絶妙な曲がり方。左に曲がるラインをセンターに合わせて装着すれば、ボールをつかまえる、抱え込むイメージしか出ないですよね」

そして、昨今の地クラブ事情にも最もマッチしたシャフトだという。

「個人的には弾道調整スリーブは嫌いのなのですが、地クラブの多くが弾道調整スリーブを採用しています。その結果、『ESTIVANT-Four』はひとつのヘッドとひとつのシャフトで、左曲がり=ドロー、右曲がり=フェードの2種類が試せるんです。その場で2通りの、それも同じシャフト1本で可能なのは、ゴルファー自身もライン1本で弾道が変わることの確信に変わりますね」

藤田代表は必ず、弾道調整スリーブが搭載されているヘッドで、左曲がり、右曲がりのラインをそれぞれセットしてゴルファーに試打を推奨する。

「我々の役目は商品の開発意図、デザインに込められた考えをゴルファーに分かってもらうこと。それを理解してもらえて、さらに弾道が変われば、必ず購入につながりますね」―。

スライサーにはテキメン 「能書きではない」

能書きではない、アッと思わせる仕組みで売れる

その効果は、特にスライサーにテキメンだと藤田代表は語気を強める。

「あるゴルファーはアウトサイドインの典型的なスライサー。この『ESTIVANT-Four』でボールは右から出るようになりましたね」

具体的には、

「シャフト自体は硬めの振動数なのだけど、トルクが緩めてある。タメ作るというか、間を持てるようになるんです。そうなるとスイング中に手が体の近くを通り、アウトサイドインの突っ込む動作がなくなる。ボールを包み込むようにとらえて、フェースに載せることが容易になるんです」

藤田代表は『ESTIVANT-Four』を次のようにも説明する。

「いま流行りのワンフレックスの軽柔シャフトに似ていますね。シャフトの挙動が分かりやすいので、シャフトとゴルファーが対話できる。シャフト自体が『シャフトの挙動を感じ取ってください』といっているようで、『一番飛びそうなタイミングを見つけてください』と言うシャフトなんです」

それによって、

「いままで見たことのない飛びを体験できます」

そして藤田代表は『ESTIVANT-Four』について、つぎのように纏めた。

「能書きではないんです。アッと思わせる。それが誰でもできる技術で、アイデアで勝負している。ゴルファーにも経験したこともない飛距離を提供できるし、工房のビジネスチャンスも広がります。こんな商品を売っていきたいですね」
 
『ESTIVANT-Four』は、まだまだで売れそうだ。

【シャフト概要】
全長一律46インチ
Flex:42 210cpm 42g トルク6.0
Flex:45 225cpm 45gトルク5.8
Flex:48 240cpm 48gトルク5.6
Flex:52 255cpm 51gトルク5.4
Flex:LD 270cpm 54gトルク5.2

取材協力:ゴルフ・リミックス
〒292-0038 千葉県木更津市ほたる野4丁目19-1
TEL 0438-97-8577 FAX 0438-38-3308 https://www.golf-remix.com/


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