ワイム総合企画(現・ワイムシェアリング)が企画・運営する「GOLF NEXT 24」が今年4月、リニューアルオープンした「有賀園ゴルフ西東京店」の店内に出店する。「24時間」「無人」「個室」のインドア施設がゴルフショップに出店するのは、異例のことだ。両社はともに全国展開を目指しており、ワイム総合企画はFC展開に今後注力する。それぞれの思惑について、ワイム総合企画・佐藤直史社長と有賀園ゴルフ・有賀史剛社長が赤裸々に語る。(聞き手:片山哲郎、構成:吉村真)
空間ビジネスからレジャー産業への期待
G まず、佐藤社長に会社の来歴を伺います。
佐藤 昨年11月に70周年を迎えましたが、元は明治安田生命(旧安田生命)の緊密会社です。当初は不動産の仲介などが中心で、実際には安田生命ができない事業を代わりにやる会社でした。
G どんな事業ですか。
佐藤 不動産の仲介、オフィスの内装工事、企業内の旅行代理店、役員の運転手の請負です。
G 現在、売上はどのくらいですか?
佐藤 全体では今期で約70億円です。
G 今までの話の中で、ゴルフとの関連性が見つかりませんね。きっかけは?
佐藤 明治安田生命より独立した時、会社には利益の蓄積もあり、株主や取引先に大手企業がズラリといました。そこは強みでしたが、事業毎には対外競争力が弱かった。
G 何種類ぐらいの事業ですか?
佐藤 当時は不動産の仲介、内装工事、車の運行、イベントホールの運営、旅行代理店、それから貸し会議室。
G 6事業なんですね。
佐藤 それで、独立して何やっていくかと考えたときに、不動産、建設、貸し会議室など、オフィス空間や居住空間など空間という共通点があって、車が異質でしたが、これも移動空間で空間だと。そう考えた時に将来の人口減で、オフィス、住空間、車だけでは不安があった。で、レジャーを一つ考えたいと。
G 今までレジャーはなかったですね。
佐藤 B2Bの事業が中心で、日本の人口が減っても、日本人は遊び下手なので、世の中が変わればレジャー産業は膨らむ可能性がある。一方、買収した会社に様々技術があって、一つは買収したユニットハウス。もう一つはマンションのモデルルームや商業施設をデザインして空間を作る会社。デザイナー、一級建築士、そして不動産仲介で、宅建の資格保有者も沢山いる。貸し会議室では予約管理システムがあって、新事業のチャットボックス(テレワークボックス)は、無人の課金システムでスマホ決済できる。このノウハウで何かできないかなと。
G 何でもできそうですよね。
佐藤 自前で完結できるので、レジャーを考えたときに、様々な案があって、その中にインドアゴルフがあったんです。
G 閃いたのはいつですか?
佐藤 4~5年前だと思います。閃いたというか、アイデアを精査する一方で、インドアゴルフやらせてくださいとか急に言ってきまして。
G 急に脈絡なく?
佐藤 脈絡なくです。ダメだって言ったんですよ。駅前にも沢山あって。だけど郊外だったらと。でもやりたいと。で、センター南駅前(横浜市)のビルにレッスン型のインドアを試しに作って。
G 駅チカですね。
佐藤 インドアのノウハウ作りに1店だけで、後は郊外に展開する予定で。郊外にはインドアが少ないし、ゴルフの練習に行くなら車だと思いましてね。
G まあ、そうですよね。
佐藤 不動産業から見れば、家賃の高い駅前に何故作るのか不思議で、郊外なら価格競争力も出せる。ところが、試験的だったセンター南が、結構当たりまして。
G 当たったというのは?
佐藤 3週間で数百人の会員が集まって。シミュレーターがゴルフゾンで、ある月はその稼働率が全国2位になって、メーカーが視察に来たほどでした。
G なぜでしょうか?
佐藤 駐車場付きのビルで、レッスンに若い女子プロを活用したりして。
G じゃあ当たったわけですね。
佐藤 当たったんです。で、いよいよ郊外ということで、一昨年の12月に相模原、橋本に出店しました。これも3週間で2店舗共通で400人が集まりました。
G それを当時のコロナ特需として見るのか、判断が難しいですよね。
佐藤 そうですね。ただ、出店して分かったのは、昔なら「インドアゴルフ練習場」で、練習場だから屋外練習場を小さくして、鳥かごに機械が入ったようなイメージから、個室にしたんです。個室で練習、ゴルフを楽しむという感覚で、見学会でシミュレーションを体験されたほとんどが会員になってもらえた。個室にしたことが大きいと感じています。
G 現在の店舗数は?
佐藤 すべて直営で14店舗(3月22日現在)です。
ゴルフショップに、倉庫に、スキー店、流行り好きが高じた!?
G 有賀さん、お待たせしました。
有賀 当社は、父が65年前に練習場から商売を始めました。立教大学を出て、東京で就職してゴルフに出会ったんですが、こんな楽しいスポーツはなかなか東京では楽しめないと、地元に帰って練習場を始めたんです。ですから当社も練習場からゴルフ用品販売に転身しています。
G 多少補足すると、おじいさんの代に養蚕で財をなされて、でかい土地もあって、アパート経営などもやってますね。
有賀 いまは、用品販売に軸足を置きながら、会社として何でも挑戦するっていうのが社風で、流行りもの好きというか。例えば、太陽光発電が流行れば、店の上に全部太陽光を載せてみたり、あとはコロナ前に流行っていたレンタカーです。ゴルフに行くには車が必要ですが、東京では保有率が低い。一方で、店舗の駐車場は余っていますから活用できる。それとスキーショップも自分の趣味が高じてやっていますが、不動産開発もやっていて、一昨年から始めたのが倉庫業です。今4000坪の倉庫が一つ稼働していて、今後3か所計画しています。全部で2万5000坪ぐらいの倉庫が2~3年で立ち上がる計画です。なんで倉庫かというと、仕事柄いろんな地域、地方を回るじゃないですか。圏央道など、いろんな所に倉庫がどんどん立っている。時代は倉庫だろうって。
G 流行り好き?
有賀 ですから、ゴルフショップですが、何でもやっています。ゴルフショップは、出店して継続できれば良いですが、土地を買って、うまくいかないケースもあります。それで場所を移動する場合、元の土地は、例えばドラッグストアに使ってもらう。そんなこともやっています。
G 結局、売上どれくらいですか?
有賀 用品販売で100億円くらいです。不動産収入は別会社で、これはかなりあると思いますが、公にしていないです。
G ゴルフショップは何店舗ですか?
有賀 現在は24店舗です。
G eコマースもありますね。
有賀 出店先が11店舗になりました。楽天やANAなどですね。
G 登録会員は?
有賀 稼働している人で100万人はいないと思いますけどね。
G 100万人ってスゴイですね。だってアクティブ会員でしょ?
有賀 ただ、ポイントカードの登録が25年くらいで、それはもう100万人くらいになっていると思うんですよ。ただそれは動いてない人も含めて。
G 累計ですか?
有賀 累計です。
当初は場所を借りて成功して口説く
G というような会社なんですけれども、さて、お二方が出会ったきっかけは?
有賀 GEWの2022年の12月号だと思うんですけど、ワイムさんの記事を見て、すぐ連絡しました。普通は、田舎のわけのわからないゴルフショップから連絡が来ると、「じゃあ、後で」という感じが多いんです。ですが、「すぐ来てください」といわれたのを覚えています。
G そうですか。
有賀 で、伺って、どういう会社かというのを現場の方々に説明して。そしたら、実は明治安田生命の元緊密会社という話で。これはなかなか重い会社だろうなと思いましたが、すごくスピードが速く、事業の展開も同様で、あれよあれよと。まずはインドアで使うクラブをご購入いただくという話の中から。
G 誰が購入するんですか?
佐藤 当社が施設の無料レンタルクラブを買うんです。
G クラブ売りに行ったんですか?
有賀 ワイムさんがどういう会社で、後の展開も知りませんでしたが、とにかく今後インドアをやるなら、会員が増えていく。その会員向けにネット通販事業を有賀園でやらせてもらえませんかと。
G それがきっかけ?
有賀 裏は全部ウチがやりますから、独自サイトをやりませんか、という提案で。
G 佐藤社長、西東京店が4月にオープンしますが、どのような取り組みで、どんな期待感がありますか?
佐藤 ゴルフショップに来られる方に、インドア施設を体験もらうことが一番大きい。ゴルフにハマっている方は、「インドアなんて」と思うかもしれません。ただ、一度体験してもらえれば、「こういう楽しみ方もあるよね」となるかも知れません。最新の機械で測定したり、ラウンドする楽しみもあります。そしてインドアの強みは、コストパフォーマンスとタイムパフォーマンスだと思うんですよ。
G Z世代みたいですね。
佐藤 そうですね。例えば毎週ゴルフ行きたいのに、1日費やしてお金もかかる。インドアを利用すれば、本番とは違いますが、短い時間で楽しめる。そうすると、月会費が1万5000円でもコスパ、タイパは良いと思います。
G 月会費はいくらですか?
佐藤 1か月使い放題が1万6500円ぐらいです。2日に1回プレーしても、千円ちょっと。時間がある方には、毎日楽しんでも時間も短い。有賀園さんには、そんなゴルファーが沢山来る期待感があります。タイパ、コスパって言ったら若者の発想ですが、彼らには、インドアを入り口として、次に道具に興味を持ったり、それでゴルフにハマることもあるはずです。ですからインドアとゴルフ用品販売の企業が一緒になるのは、もの凄く大きいという期待感はあります。
G 西東京店の規模は?
佐藤 インドアは60坪です。
有賀 店舗全体では300坪です。
G その300坪の室内に、何打席でいくらぐらいのコストですか?
佐藤 60坪をお借りして、4打席です。
G 収益モデルのイメージは?
佐藤 1ヶ月で150人の会員を集めるイメージです。
G 月会費1万6500円で、そのような考え方ですか?
佐藤 実績では、月会員が65%、スポット利用が35%で、想定では月180万円ぐらいが安定的な売上です。
G 月にキャッシュフローが180万円。その60坪から生まれる。それは有賀園さん的にはどうなんですか? 今回は有賀園さんの直営ですか?
有賀 ワイムさんへの場所貸しなんです。
G ワイムさんが西東京店に入ってお金を生み出して、家賃を払うという。今のところ、それだけの話ですね。
佐藤 まず1店舗やってみようと。
G あんまり面白い話ではないですね。
佐藤 実は郊外の方が家賃は安いんですが、我々としては有賀園さんと一緒というメリットが非常に大きい。それで、有賀園さんにも運営状況を見てもらう。直営の状況も含めて、FCとして店内でインドアをやれば、面白い事業になると思ってもらえる自信はありますね。
「個室」「無人」「24時間」 在高減らしてインドア設置
G ワイムさんといえば屋外に「GOLF NEXT 24」を建てて展開していくと思い込んでいたんですが、今回は室内で、屋外専門会社じゃないんですね。
佐藤 「個室」「無人」「24時間」というコンセプトだけはこだわっています。物件が更地なら自分たちで建てますし、室内でもやります。例えば、米子のスマイルホテルさんは室内ですが、「個室」、「無人」、「24時間」というコンセプトで作れれば、それは「GOLF NEXT 24」なんです。
G レッドオーシャンにバーンと飛び込んで、何でも来いよって話ですね。
佐藤 基本はそんなイメージですが、崩したくないのは、やはり「個室」「無人」「24時間」。加えて、ウチは1コマが80分です。二人でラウンドを楽しんもらうのに80分ぐらい。そこを崩すような家賃なら、やらないですね。
G 有賀園にはスクールがありますね。
有賀 ダンロップゴルフスクールが5店舗。それに小田急の有賀園ゴルフスクール。それからプログレスが3つで、全部で10個ほどですね。
G 有賀園単独でインドア施設を作れる素地はありますよね?
有賀 佐藤社長の話のように、当社に「24時間」「無人」のノウハウはないんです。それにスクールは基本レッスンが付いて会費が高くなりますし、そこはプロにお願いしたいと。それと、西東京店はリニューアルしても、昔みたいに400坪、500坪にゴルフ用品を並べる時代でもないんです。店舗としては少し大きいので、じゃあ、24時間無人インドア施設はどうですか、って話ですね。
G 在高を減らして、余剰スペースにインドアを入れるという考え方が基本?
有賀 24時間で運営できれば、顧客サービスにもなり、資産を24時間運用する面では効率も良い。決め手は「24時間」「無人」「個室」でしたね。
G 例えば、300坪の店舗で60坪をインドアに充てる余裕のある店は何店舗くらいありますか?
有賀 5~6店舗あると思います。
佐藤 具体的に現場同士で話をしている状況で、いくつか具体名もあって、どんな形にするのかは今後ですが、当社としてはぜひ一緒に多店舗展開していきたい。
G FCになるとしたら、有賀園さんがFCの一号会社ですか?
佐藤 並行してFC開拓を進めていますので、何とも言えないですね。有賀園さんからは、用品販売の面でも会員向けの特典などの提案もあって、その点なども絡めながら、ぜひ一緒にやりたいですね。
G FCの加盟条件は?
佐藤 FCなので建物内と考えて、4打席なら建築から開店までの費用で、シミュレーターや備品などを含めて5500~7500万円ほどです。
G さあ、有賀さん、どうですか?
有賀 やってみようと思う方はいると思いますよ。
G 有賀さんは?
有賀 うちはちょっと、僕自身はやってもいいなと思うんですけど‥‥。ただ、ステップゴルフさんはFCで一気に広がりましたよね。だから、ワイムさんは、手を挙げてくれた方たちが「採算は取れなくてもOK」と言ったとしても、エリア対策なども含め提案して、成功するんじゃないんですかっていうところに、ちゃんとFCを落とし込んでいけば、僕は成功すると思います。
60坪4打室で月商180万円 有賀園との共同出店は?
G ここで佐藤社長に伺いたいのが、FC市場についてです。FCオーナーの争奪戦が熾烈なのは想像ができますが、FC市場の現状はどうでしょう?
佐藤 ゴルフに限らず様々な事業が行き詰まって、FCの活用を真剣に考える動きは活発だから、簡単ではないでしょう。 ただ、我々の場合は不動産選定、建設、運営を一気通貫でできる。結構大きいんですよ。多分、ゴルフ業界の人たちは、土地で行き詰まると思うんですね。用途がどうだって。これは何十年も難しい案件もやっています。そして、マンションのショールームを作るぐらいですから、見た目の良い箱を安く作る技術があります。加えて、運営のノウハウ。それらを全部パッケージにしたときに、競争力では全く遜色ない。頭出てる自信はあります。
G 初期投資の償却は何年ですか?
佐藤 建物自体は27年、設備は15年くらい、ゴルフの機器は5年です。当然、更新の必要はありますが、早期の回収が見込めると考えていて、直営もそのイメージで運営してます。
G 加盟料、ロイヤリティは?
佐藤 加盟金は300万円で、運営指導、マーケティングなどが全部込み。加えて、月額で予約管理システムなどの料金で、これが売上の5%くらいです。
G 有賀さん、今の話、どうですか?
有賀 未経験なので何とも言えないですが、収益がでれば、今後は地方都市に出店していきますので、FCの可能性はあるのかな。ウチは用品販売とセットだから、なおさらお客様は集まりやすい。
G 全国展開の青写真は?
有賀 基本的には名古屋、大阪方面です。
G 出展形態はどうですか?
有賀 居抜きや新築と様々で、今はたまたま居抜き物件が多いんです。
G ユニクロですかね?
有賀 ちょうど300坪ぐらいの物件を交渉しています。築年数も30~40年経っていて、オーナーさんも無茶なこと言わない、償却と回収はほとんど終わっているような物件です。
G 何店舗ぐらいのイメージですか?
有賀 12月末までで最大で5店舗。ただ、来年にズレる可能性もあります。交渉しているのはもっとありますが、具体的なのが5店舗なんです。
G 何坪ぐらいですか。
有賀 様々ですね。百貨店の中もありますし、基本的にはウチの店舗だと200~300坪ぐらいです。
G そうすると、「GOLF NEXT 24」と「有賀園ゴルフ」のパッケージで出店するというう考え方はどうですか?
有賀 それも今あるんです。
G もうあるんですか。
佐藤 今、具体名をもらいながら、どういう形態でできるかという話の段階です。
有賀 そこを当社がFCなのか、ワイムさんの直営なのか。今後の話ですが、まだ具体的に場所や坪数は言えないので。
佐藤 実際に2店舗ですかね。
有賀 2~3店舗ありますね。
多事業の組み合わせで企業として成長を目指す
G ところで、ワイムさんは沢山の事業を同時にやっていって、どこかでインドアを作っていった結果、総合的に成長していく。このビジネスのあり方って、企業として何を目標にしているんですか。
佐藤 我々の会社、グループとしても徹底しているのは、「人と社会に役立つ」。これを基準に置いています。
G パーパスにしているわけですね。
佐藤 その中で空間活用を打ち出しています。企業の収益は、目標に向かう中で付いてくるという考え方が根っこにあるんです。ただ世の中が変わっていく中で、一つの事業に全部資源を投入するほどの事業基盤はどれも持ってない。なので、今ある事業を使って、躊躇せずにトライはしていきたい。それからもう一つは、この会社自体、保険会社から生まれたとは言いながら、過去に様々な事業をスクラップアンドビルドしてきました。昔はタクシー会社や貸金庫もあった。
G 貸金庫ですか。
佐藤 だから様々な事をやって、でも時代が変わってきたら、捨てるものは捨てる。新しいものはやる。その中で、インドアゴルフはちょっと遅いかなと思いながらも挑戦してみた。そしたら我々のノウハウも使える。やってみたら、日本の人口が減って、だから、ゴルフ人口も減るでしょっていうのが一般論で、そこにインドアが沢山あるでしょうと言うけども、この個室というコンセプトでやることで、従来のゴルフ練習場だよねと思ってた以外の人を引っ張り込んで、パイを拡大しながら、事業を拡大させることは十分可能なんだという手応えを持ってます。
G アマゾンが沢山事業をやりますね。1000やって3つしか残らない。どんどんイイと思ったものやれと。ダメだったらすぐ下げろと。この連続性でしかビジネスは伸びない。そんなことですか?
佐藤 そうですね。有賀園さんも同じだと思いますが、要は幾ら投入して、事業ができるか。ダメになった時になんぼ損するか。ここを押さえとかないと、事業展開なんかできません。ですから、ゴルフでも、ダメだった時に投資した分は、このぐらいだねと。あまりうまくいかないようになったら、そこでストップをかける。これはすべての事業でも同じです。
G でも捨金にはならないんですね。結局経験なり、知見が沢山残ってる。
佐藤 それは、かなり大きいと思います。やったことで見えてくる。それでもダメならスクラップする場合もあります。
G 有賀さん、今のお話聞いててね、御社もすごく柔軟だし、差し手もたくさん常に持ってますから、そういった大きなところでのジョインみたいなイメージはありませんか?
有賀 そうですね。リーディングカンパニーじゃなきゃダメとか、二番煎じだからダメではなくて、3~4年遅れかもしれませんが、だからこそワイムさんは他社の失敗を見てきた。今後FC展開する際、先駆者が失敗してきた部分があるので、同じ失敗はしないように、それはオーナーさんに対してそうですし、そういう風になればいいなと思っています。それと、当社も一昨年にスキーショップを始めましたが、スキーもゴルフと一緒で始めるハードルが高いんですよ。
G スポーツとして難しくて敷居がね。
有賀 だから敷居を下げてもらえる。その点は個室というのが一番のポイントで、若い人が練習場に行かないのは、変なおじさんが勝手に教えに来たり、他人の目が気になるからで、彼らはそれが一番嫌なんです。いきなりプレーしたらメッチャ上手なのが彼らの理想なんです。
G なるほど。
有賀 その点で「24時間」「無人」「個室」っていうところがスゴイ。若い人のゴルファー心理には、僕はフィットしていると思いますね。
G なるほど。ところで佐藤社長、ゴルフはお好きですか? いまさらですが。
佐藤 ゴルフ事業やるのに不真面目だねって言われることがあるんです。ゴルフ自体は長年やってるんですよ。練習嫌いなもんで練習はしてません。ただ、仲間うちでバカやりながらやるゴルフは好きなので、最近は年4~5回しか回らないんですけど、気のいい仲間と泊まりで行く、そんな楽しみ方なんですね(笑)。