2026クラブ・ボール

ラズルダズル

アザスゴルフ

2026/04/01

ラズルダズル10周年。ライ角調整機能付きパターが長尺対応したほか、周年記念ウェッジや大西ライオンコラボウェッジも登場

2000年の創業以来、練習器具『ドライバット』やオーダーゴルフシューズなど、既存のマスマーケットとは一線を画す「ニッチ領域」で着実な成長を遂げてきたアザスゴルフ。同社が展開するカスタムパーツブランド『ラズルダズル』が2026年、ブランド設立10周年という大きな節目を迎える。

今年の「ジャパンゴルフフェア2026(JGF)」において同社が放つ一手は、これまでの歩みを凝縮した記念モデルと、市場の盲点を突く革新的なプロダクトだ。広報担当の阿部歩氏へのインタビューから、その全貌に迫る。

【CSPパター】長尺市場の「欠落」を埋める、長尺専用パーツと専用設計シャフト

今回のJGFで注目を集めそうなのが、ライ角・ロフト調整機能スリーブを搭載したパターヘッド『CSP』シリーズの拡張だ。これまでは大型マレットタイプを主軸としていたが、今年は待望のブレードタイプ(ピン型)がラインアップに加わる。

阿部氏は「昨年のフェアでサンプルを展示した際、試打されたお客様の約7割がブレードタイプを手に取りました。世の中のニーズは、やはりこの形状にあると確信しました」と語る。

さらに驚かされるのが、このCSPをベースとした「長尺パター」への完全対応だ。昨今、ツアープロの間で長尺の有用性が再認識されているが、アマチュアが手を出そうにも市場には商品やパーツがほとんど存在しない。

「長尺用のシャフトを単品で販売しているメーカーは今やほとんどありません。ヘッドだけ作っても、組むためのシャフトがない。ならば自分たちで作るしかない、というのが我々のスタンスです」と阿部氏は開発の経緯を明かす。

開発は困難を極めた。当初は国内のスチールシャフトメーカーとも協議したが、長尺に対応できるメッキ工程や強度を確保できる工場が限定されるという壁に突き当たった。

そこで同社が選択したのは、フルカーボンの専用シャフト開発だった。

「長尺はヘッド重量が重くなるため、従来のスチールではどうしてもシャフトがしなり、繊細なタッチを損なう傾向があります。我々が開発したのは、先端(チップ径)を470チップという極太設計にした超高剛性カーボンシャフトです。これにより、重いヘッドに負けない強靭な安定性を実現しました」

この長尺システムは、特許取得済みのオーバーホーゼルスリーブにより、ルール限界に近い79.5度のライ角調整も可能にしている。既存のCSPヘッドを活用しつつ、比重の重いステンレスウィングパーツへ換装し、専用のアダプターを介してこの太いカーボンシャフトを装着する。

さらに、オリジナルデザインの長尺専用グリップまで自社開発したというから、その徹底ぶりには脱帽だ。発売は2026年5月を予定しており、JGFで先行披露となる。

【10周年記念】常識を覆す「S15C」素材で挑む、究極の打感と感性の融合

ラズルダズルが節目ごとにリリースしてきた記念ウェッジも、10周年を迎えさらなる高みへと到達した。これまでに1年、3年、5年、7年と継続してきたこのプロジェクトだが、今回の記念モデルは素材選びから挑戦している。

「採用したのはS15C。一般的な軟鉄よりも炭素含有量が少なく、極めて柔らかい素材です。正直に申し上げて、ウェッジに向いている素材ではありません」と阿部氏は笑う。

素材が柔らかすぎるがゆえに、CNC加工時の負荷で精度を保つのが難しく、ライ角やロフトの数値が使用過程で狂いやすいというリスクがあるからだ。しかし、そこにあえて挑む価値があるという。

「10ヤード刻みの微妙なショットでも、手に伝わる感覚が非常に繊細で、吸い付くような唯一無二の打感を実現しました。加工の難しさは百も承知ですが、他社がやらないことに挑戦するのがラズルダズルらしさです」

ロフト設定は51度と57度のセット販売を予定しており、フル削り出しの造形美とともに、限定100セットという希少性も相まって、コアなファンを熱狂させるだろう。

【コラボレーション】大西ライオン×ラズルダズル

JGFのブースを一層華やかにするのが、人気芸人・大西ライオン氏とのコラボレーション企画だ。長年ラズルダズルの製品を愛用している同氏との深い信頼関係から、専用モデル『FANG(牙)』ウェッジが誕生した。

「彼自身が兵庫県市川町の研磨工場まで足を運び、職人と打ち合わせを重ねて作り上げた本気の一本です」と阿部氏は話す。

バックフェースやソールには「ライオンの牙」をイメージした意匠が施され、性能面でも彼のプレースタイルを反映した53度と59度という特殊なロフト設定を採用。シャフトには島田ゴルフの『K’s Wedge』を装着し、100セット限定での販売を予定している。

JGF期間中の3日間は、大西ライオン氏本人がブースに常駐し、来場者への直接販売や、自身のYouTubeチャンネルと連動したプロモーションも展開される。

阿部氏は「彼の熱量はプロゴルファーに引けを取りません。そのこだわりが詰まったモデルをぜひ体感してほしい」と期待を寄せる。

【継続の力】30万本の信頼とOEM展開

革新的な新製品の一方で、同社の基盤を支える定番事業も好調だ。累計販売30万本を突破した『ドライバット』は、今や練習器具のスタンダードとして定着しているが、最近では新たな需要も生まれている。

「企業のノベルティーや大会の景品として、自社ロゴを配したOEMの依頼が非常に増えています」と阿部氏。ニッチ市場での圧倒的な知名度が、BtoB領域でも新たな収益源となっている。

また、年間3000足強を受注するオーダーゴルフシューズ事業も、2024年モデルからのソール素材変更(TPU採用)やハイカットモデルの投入により、リピート率がさらに向上している。

独自の熱成型インソール『adjust Fit』による究極のフィッティングは、〝歩き〟にこだわる熱心なゴルファーの足元を支え続けている。

「ニッチな市場を複数のアイテムで攻める」という同社の「5本の矢成長戦略」の言葉通り、アザスゴルフは各アイテムをそれぞれ鋭く研ぎ澄ませている。

10周年を迎え、さらなる進化を遂げるラズルダズルと、揺るぎない品質を誇るアザスゴルフ。JGF2026のブース(5-8)では、同社の挑戦の歴史と、ゴルフの未来を創り出す情熱の結実を目の当たりにすることができるはずだ。


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