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JoyGolfSmart+/ジョイゴルフスマートプラス

ファイン

2020/04/21

従来の1024×768ピクセルから1920×1080ピクセルへ変更され、臨場感をより増している。

世界初!AI・音声認識プログラム&ハイビジョン対応『JoyGolfSmart+』

今、インドアスクールは、主要都市を中心に拡大の一途を見せている。ジム感覚の練習やレッスンに加え、近年はクラブフィッティングができる施設も増えてきており、背景にはソフトとハードの充実を図る狙いがありそうだ。

今回紹介するゴルフランドの『JoyGolfSmart+』もその一翼を担っている。国内導入績NO・1を誇るシミュレーションメーカーで、2016年に累計出荷1000台を突破。その勢いは一層増しており、昨年は関西地区で前年比5割増の設置実績を記録したとか。同社松田幸洋氏に話を聞いてみると、

「大阪市内では、働き方改革の影響により昼間のサラリーマン需要がある一方、郊外では箕面や宝塚など高級住宅街での設置が好調です。また、設計段階で個人宅にシミュレーションゴルフを導入する方が増えており、年々そのニーズは高まっているんですよ。ゴルフを楽しんだり、トレーニングはもちろん、昨今はほかのコンテンツとのスムースな連携が求められています」

個人宅にシミュレーションゴルフを入れると家族の目が厳しくなる。ただ、本体はインターネットに繋がっているから、既設のプロジェクターとスクリーンで映画やYouTubeを楽しめる。ここが連携の部分で、

「その通りですが、マウスの切り替え操作がややこしいという声を頂戴していて、ユーザビリティへの対応が急務でした。今は音声認識で、自宅のエアコンや照明を操作したり、テレビ番組を録画できる時代じゃないですか。数年前から広がり始めたスマートホームは、アマゾンやグーグルが発売するスマートスピーカーの登場で浸透しつつあります」

家の中で使われるIoT(モノのインターネット)機器やサービスは、雨後のタケノコのように増えており、参入企業は住宅や家電、ネットベンチャーなど多岐にわたっている。

 

世界初、音声認識システム採用『JoyGolfSmart+』

 

シミュレーションゴルフも音声操作の時代――。

同社では、グーグルスピーカーを用いた音声対応モデルの開発を進め完成に漕ぎつけている。AI・音声認識プログラム搭載の『JoyGolfSmart+』がそれだ。

小さい子供がいる家庭では「ディズニー映画」と発生するだけで「映画館」に早変わり。

「それだけじゃなく、エクササイズやフィットネスにも簡単に利用できるため『健康増進』にも一役買う。もはや『ゴルフ』の領域を超えたと自負しているんですよ。また、グーグルスピーカーは8ヵ国語に対応していますので、世界展開も加速させたいですね」

と、意気軒昂だ。

 

ハイビジョン対応『JoyGolfSmart+』

 

市場には様々なシミュレーション機器があるが、高価格ゾーンに『トラックマン4』、『GC2クワッド』、廉価帯として『スカイトラック』、『プリズム』などがラインアップ。最も多い500万円台のボリュームゾーンには、『GDR』、『BGS』、『X-GOLF』、『3D BIGMAN』、『T-UP』、『MS9』などがシェア争いを繰り広げている。ゴルフランドの『JoyGolfSmart+』もここに位置するが、先述の音声認識モデルとは別にこのほど新バージョンが投入されたので詳しく紹介していこう。

ここ数年のトレンドは、カメラセンサーが天井に集約され、床はベースマットだけのシンプルさ。クラブやボールの衝突が極めて少ないため故障も少なくなっている。

新製品も一連の流れを汲むが、ハイビジョンに対応したプログラムへバージョンアップ。従来の1024×768ピクセルから1920×1080ピクセルへ変更され、臨場感をより増している。ただ、同時設置のプロジェクターもハイビジョン対応のモノが必要になるので注意が必要だ。価格はどうしても割高になってしまうが、従来の水銀ランプ方式からレーザーランプへ進化。ランプ寿命が従来の4500時間から2万2500時間と約5倍に伸びた。昼夜電源を落とせないインドア施設には朗報といえ、ランニングコストを劇的に抑えることができるようになった。

搭載されるハイスピードカメラも進化。1秒間に300コマ以上の撮影が可能となり、計測数値の正確性が増している。また、天井に設置されていることから、ボールの真上から写すスナップショットモード動画に加え、クラブのヘッド軌道とインパクト時のフェースの開き具合、ボールの打点(ネック、トゥ、センター)のスロー再生が可能だ。

さらにスイングモーションカメラは1秒間に120コマで、シャフトやゴルファーの挙動がより細かくに観察できる。

とにかくスクリーンに映し出される画質が綺麗のひとことに尽きるが、その観点でいうと、高級感のあるゴルフバーやー個人宅に最適といえそう。日本製なのでアフターサービスも万全だ。

ベトナムにも進出、米国支社設立で海外加速

 

最近はASEAN地域、特にベトナムからの問い合わせも増えているそうで、

「6~7年前の屋外練習場は海外の駐在員が利用者の大半でしたが、今は現地の方が目立つようになり、ゴルフ人気が高まりつつある。当社は2013年に逸早くホーチミン市へショールームを開設し、ASEAN市場に本格参入した経緯があるんです。18年12月には現地法人ベトナムゴルフランドを設立しています」

さらに今年6月には、米国支社を立ち上げ、北米地域へ本格進出を表明するなど一気呵成。

10年ほど前に『ゴルフバー』ブームが沸き起こり、海外メーカーが日本支社を作って大挙参入した時期があった。今は淘汰されて4社ほどが事業を継続しているが、問題は撤退メーカーのアフターサービス。故障した場合、施設側は修理できず、シミュレーション業界全体の信頼が揺らいでしまった。その信頼回復のために強固なサポート体制を確立、自社商品のユーザーに対して適切かつ満足できるサポートを提供してきたのがゴルフランド。それと同時に、他社製品にもサポート可能な部分に関しては、積極的に対応し業界全体の健全化に注力してきた経緯がある。

1989年に産声を上げた国産シミュレーター『JoyGolfSmart+』が、世界へ羽ばたく――。


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