2025ゴルフ場練習場/インドア

セレブレティグリーンズ

ファイン

2025/03/26

USPGAツアープロが続々導入 プロ施工の本物のグリーンを人工芝で実現

ここ数年、日本の気候は温暖化の影響により、四季を感じられなくなった。そんなムキは少なくないだろう。9月以降でも気温30度を超える夏日が続き、また、10月以降も台風の上陸やゲリラ豪雨に見舞われるようになり、ゴルフ場のグリーンも「夏バテ」の状況だ。9〜10月も回復せず、11月ごろになってようやく本来の芝生の密度に戻るというサイクルになりつつある。

ゴルフ場の多くで採用されているベントグリーンは本来、寒地型の西洋芝のため夏に弱いというのが定説だが、ボールの転がりが良いため、高麗芝との両輪で多くのゴルフ場が夏用と冬用の2グリーンを採用した経緯がある。

ただ、このまま温暖化が続けば、ベント芝を諦めて暖地型の芝生や人工芝に張り替えるか、ゴルフ場は真剣に考えるべきタイミングに差し掛かかっている。なかでも人工芝のクオリティは目を見張るものがあり、近年はゴルフ場のアプローチ練習場やティーグラウンドに採用されるケースが増えている。

昨年12月、米国『セレブレティグリーンズ』の人工芝を練習場内のグリーンやアプローチ練習場へ採用した井高野ゴルフセンター・吉田智之社長に話を聞いた。

井高野ゴルフセンター・吉田智之社長

年間を通じて完璧な芝生を最小限の手入れで実現

「Celebrity Greens® の人工芝は、水やり、芝刈り、肥料が不要で、メンテナンスコストを大幅に削減できます。私たちの人工芝は、過酷な気候—暑さ、寒さ、湿気、乾燥—にも耐えられるように設計されており、手入れが難しい場所にも最適です。マスターズチャンピオンのマーク・オメーラをはじめ、6回のメジャーチャンピオンのサー・ニック・ファルドやUSオープンとマスターズチャンピオンのジョン・ラーム、ジャスティン・トーマスが自宅の庭で愛用しています」

こう話すのは、セレブリティグリーンズ日本総代理店ファインの末永慎吾氏だ。

一年中、手間いらずで美しい芝生を想像してみてほしい。Celebrity Greens® の人工芝を使えば、これを簡単に実現。水やりや芝刈り、 肥料の必要がなく、維持費を節約できるという。
「我々の芝は非常に耐久性が高く、暑い、寒い、湿った、乾燥した気候に強く、高頻度の使用や維持が難しい場所に最適です。パッティンググリーンの設計と施工には専門的なトレーニングと経験、そしてスペースを理想的なものにするためのビジョンが必要で、我々がそれらを可能にします」

と自信をみせる。

『セレブリティグリーンズ」では、基礎となるサンド層から、正確に設計された充填材、そしてプレミアムパッティンググリーンの仕上げに至るまで、2ヶ月に及ぶ現地トレーニングを受けたスタッフが担当。これにより、PGA ツアーの天然芝コースと同様のパッティングを可能にする仕組み。

「『セレブリティグリーンズ』は、独自の施工方式を用いて構築されており、その結果、傾斜や優れたボールの転がりが得られ、さらに10年間にわたり形状を維持します。また、デザイナーは、カスタムパッティンググリーンを作成する専門家であり、高度なトレーニングを受けています。設置する土地の土壌改良に加え、個性的な景観を最大限に活用しながらパッティンググリーンを作り上げる方法を熟知しています」

井高野ゴルフセンターがセレブリティグリーンズを導入した理由

『セレブリティグリーンズ』の国内導入1号店が、井高野ゴルフセンター(大阪市東淀川区)。250ヤード150打席の広々した打球練習場のほか、天然芝の本格的グリーンとアプローチ練習場のほか、インドアゴルフ(20打席)をはじめゴルフパートナー(中古クラブ)やフットサル、フィットネスも完備。1日家族で楽しめる総合レジャー施設として人気を博しており、年間来場者数は30万人というから驚きだ。

その同社は昨年12月、グリーンとアプローチ練習場の改造へ着手。天然芝をはがし、新たに『セレブリティグリーンズ』を導入した。吉田智行社長が、

「もともとは高麗芝のパタコースでしたが、芝生を伸ばしたらアプローチ練習になるのでは? という発想で9ホールのアプローチ練習場を作ったんですね。好評でしたが、11月になると芝が生えてこない。毎年春になると数百平米を張り替えする必要があり、結構な労力がかかっていました」

と、前置きして次のように続ける。

「従業員の負担を軽減するためにセレブリティグリーンズの導入を決めました。同じ場所で繰り返しアプローチ練習をすると、芝がえぐれてディボット跡ができてしまいますが、人工芝ならメンテの必要がなくなり、枯れることもないので、年間を通じ景観が保てます。

驚かされたのが、チップショットをしっかりと受け止め、パッティングも真っ直ぐに転がるように設計されている点です。アプローチでボールが着地して大きく跳ねずにボールが回転する姿は本物のグリーンさながらで、人工芝の概念を大きく覆されました。その様子を公式のインスタ動画で紹介したところ、問い合わせが結構ありましてね。今やパターとアプローチ練習場は人気コーナーのひとつになりつつあります」
と、満足気な笑みを浮かべる。

今回、井高野ゴルフセンターへ設置したセレブリティグリーンズは約170㎡で平米単価はおよそ5万円。トータル850万円の計算になるが、専用レーキによる快適なメンテナンスだけで、機能と景観が約10年間保てる。そのような考え方で、天然芝で掛かっていた人件費や管理費といったコストと照らし合わせるとセレブリティグリーンズのメリットが一目瞭然となる。

また、近年は温暖化の影響により、芝の日焼けが大きな問題になっている。ゴルフ場のティーグラウンドをはじめ2グリーンのうちひとつを人工芝にすれば、そういった問題も解決できそうだ。『セレブリティグリーンズ』は、ゴルフ以外でも前庭や裏庭、学校のレクリエーションエリア、プレイグラウンド、スポーツフィールド、アスレチック施設、屋上、またはプールデッキの延長部分にも施工できる。商業スペースや公共スペースになど無限の可能性がありそうだ。


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