2025練習場/インドア

SMART GOLF

SMART GOLF

2025/03/26

目標は400店舗! 会員への付加価値と業界内連携を実現するSMART GOLFの未来像

出店ラッシュに沸いたコロナ禍のインドアゴルフ業界。その勢いも徐々に陰りが見え始めてきた。その中において、首都圏を中心に126店舗(2月20日時点)を展開、未だ勢いの衰えないインドアがある。「SMART GOLF」の存在だ。運営するのは株式会社SMART GOLF。共同代表の高須賀優人氏と大石康太氏がチームを牽引する。好調の理由はどこにあるのだろうか? 両名に徹底取材した。

今インドアゴルフ業界で勢いのあるお二人ですが、出会いは立教大学の野球部だったようですね。

高須賀 高校3年生の冬に新1年生が集合して全体練習を行うんですね。そこで初めて会いました。

大石 全部で200人くらいはいましたね。

高須賀 立教大学はキャンパスが池袋と新座で分かれているんですが、大石と私は同じ池袋だったこともあり、自然に仲良くなりました。

当時のお互いの印象はどうだったんですか?

大石 印象ですか(笑)。当時からそんなに変わらないですね。高須賀は不思議と言うかマイペースと言うか、そんなに浮き沈みのない性格だなと思います。でも昔から考え方が数学的かつ論理的で、違う角度から物事を考えるんですよ。

高須賀 専攻は文系でしたけど、元々は数学や科学が好きなので、そういうところはあるかもしれません。大石の印象は、元気で人当たりが良くて、同期や先輩の中にもどんどん入っていけるムードメーカーでした。実際、大石は六大学野球のリーグ戦でベンチ入りしていたんで。

大石氏

当時から2人でビジネスをやろうと話していたんでしょうか?

高須賀 いえ、全くなかったですね(笑)。会社員として第一線で働きたいとは思っていましたが、起業するとは考えもしなかった。

大石 私も同じです。卒業後、私はサントリーホールディングスに入社し、ずっと営業をしていました。成績はずっと中の上くらいでしたが、最後は東京の第一線の部署で、店舗コンサルに従事していました。

高須賀 私は卒業後、野村證券に入社して飛び込み営業をやっていました。地域のお客様からどれだけお金を預けてもらって運用できるかという仕事で、数字が重視されました。その後、転職したM&Aキャピタルパートナーズでも新規営業からのスタートでした。企業売却を行いたい売主と買収したい買主を繋ぎ、成約に向け推進する役割の業務を行っていました。

大石 2人とも気合系です(笑)。

無人インドアに商機

その後、それぞれ独立し一緒に事業をやることになったわけですね。

高須賀 卒業後もたまに飲みに行って、お互いの仕事の話などをしていて、大石も私も常にチャレンジしたいという考え方なので、一緒に副業をやろうとなったんです。

大石 高須賀とは野球部時代からずっと仲が良くて、フラットに物事を話せる存在だった。副業の話が出た時、彼も転職したばかりで、私も東京の精鋭部隊に移った時期でした。お互い環境が変わり、色々な経営者を目にしていた。敢えて言葉を選ばずに言うと、中には偶然うまくいってしまったというような経営者もいて、そのことにジェラシーと言うか、自分もできるのではというエネルギーが湧いてきたんですね。

その中で、何故インドアゴルフを始めようと思ったのですか?

高須賀 副業で始めたので、人の雇用や管理の煩雑さは省きたいというのがありました。その中で、無人インドアゴルフという発想が出てきたんですね。

大石 二人で車を借りて色々なインドアを回ったよね?

高須賀 目をつけていた沿線のインドアを30~40か所くらい。市場調査の中で、コロナで会員数がもっと減るかと思ったのですが、逆に増えているところも多かった。これは需要があるのではないかと商機を感じました。そこで2021年の4月に豪徳寺に1号店をオープンしたという経緯です。

出店エリアはどうやって導き出したんですか?

高須賀氏

高須賀 賃料との兼ね合いも加味しながら、港区、渋谷区、新宿区などの競合が多いエリアは省いていき、所得層や人口数など、様々な調査の結果、田園都市線や小田急線の沿線、世田谷区、杉並区が狙い目なのではないかと思いました。

現在126店舗ですが、ここまで出店を加速できる要因は?

高須賀 共同でオーナー権を持つ資産家・投資家の小暮さんという方が最初の10店舗分の2.5億円を貸してくれて一気に出店を加速できたんです。その方とは元々お付き合いがありましたが、店舗運営で重要な人の採用と教育がないというビジネスモデルを評価してもらえました。

大石 私達がどんなビジョンを持っていたとしても、資金がなければスタートできていなかった。小暮さんは経営者としても素晴らしい方で、本当に親身になって一緒に戦ってくれるんです。

高須賀 当初は30店舗を目標にしていたところ、100店舗を目指そうよって言われて、大石も私もハッとしたんです。実際に100店舗を達成したわけですが、今ではその目標が400店舗になっています。経営者としての意識を高めてくれる方で、恩返しをしたいという想いも原動力になっています。

でもいきなり大金が預けられて、怖さはありませんでしたか?

大石 実は高須賀が1店舗目を出した直後にすぐに会社を辞めちゃいまして。ちょっと待て、副業じゃなかったのかと(笑)。2.5億円を調達できるといっても、口頭ベースで契約書も何もなかったんですよ。本当にクレージーですよ(笑)。

高須賀 ベンチャーが初期の段階で、その金額を調達できるというのは稀なことだったので、これはチャンスだと思って100%こちらにコミットしようと。私は、何事も自分の気持ちさえしっかりしていれば大丈夫だと考えるタイプなので、大石にも早く会社を辞めろという空気を出していましたね(笑)。

大石 その時、マンションも買って2人目の子供も生まれたばかりでしたけど、私も2.5億円という資金を調達できたのはチャンスだと思いました。それで半年後、3店舗目ができる直前に会社を辞めてこちらにコミットしたという経緯です。

高須賀 私と違って大石は家庭もある中で決断してくれたのは本当に感謝ですね。

お二人は共同代表ですけど、役割分担はどうなってるんですか?

高須賀 私は資金調達やFCオーナー集めなど、社外の役割を担っていて、大石 が人の管理・採用や組織設計など社内を見てくれています。ただ一緒に担っている領域が大半でして、マーケティングや、出店場所も全部一緒に決めています。

ユーザー目線から生まれたスマートゴルフの独自システム

本題のスマートゴルフのコンセプトの話に入っていきたいのですが。

大石 心がけているのは、固定概念を持たないということ。自分達だからできる発想があるし、一番大切なのは「ユーザー目線」なんですね。ゴルフはハードルが高いというか、専門用語を当たり前に使っていますけど、初心者には分かるはずがない。当社の店舗ではそういったハードルをなくし、通いやすい環境を作りたいと思いました。

高須賀 そのために初心者でも自分で課題を見つけて、自力で解決できるような仕組みが必要だと思ったんですね。それで昨年12月より独自システムの提供を始めたんです。

具体的にどういうものですか?

高須賀 シミュレーターでショットを打つと、打席の専用モニターに弾道と独自の打球診断が出てきて、番手ごとに求められる適正な数値と、課題解決に繋がるシミュレーターのモードに自動で切り替わってくれるんです。さらに監修の三觜喜一氏による当社オリジナルのレッスン動画も観られる仕組みです。

至れり尽くせりですね。例えば、「あなたはスライスだから、ドローになるようにインサイドアウトの練習方法を教える」みたいなイメージですか?

高須賀 そうです。中上級者の方でも、番手ごとの適正スピン量などを分かっていないことが多いので、あらゆるレベルのゴルファーに有益なシステムだと思っています。

大石 例えば野球で150kmの球を投げるという結果があるとして、どんな投げ方でも結果が同じであれば一緒だと思うんですよ。ところが今のゴルフのシステムはどちらかと言うと結果よりも体の動きにフォーカスしているものが多い。例えば体のセンターラインがズレているからこう動きましょうとか。

確かに、最近の測定器は骨格の角度表示など、動きにフォーカスしたものが多いですね。

大石 はい。でもどんなスイングでも、狙った所にボールを落とせていて、その結果に満足しているなら無理に直す必要はありませんというのが基本の考えです。その上で、結果は良いけど、そこに行きつくまでの弾道傾向がこうだから、適正にするためにこういう練習をしましょうといった形で提案する。その上でカッコいいスイングをしたいとか、どうしても自分では直せないという場合に、オプションのレッスンも受けられるという順番です。

高須賀 少しアプローチを変えて、結果と体の動きをバランス良くやっていこうという提案です。

確かに基本的にゴルフは狙った場所にボールを運ぶものですからね。

大石 はい。このシステムも、シミュレーターと連携できないと始まらない。私達の細かい要望をOK ONゴルフのディオントーキョーさんが理解してくれて、韓国側との調整もやってくれたことに感謝です。

700人参加のオンラインコンペ

他に特徴はありますか?

大石 当社は無人インドアではありますが、会員同士の繋がりを作りたいとずっと思っていました。そこで以前より定期的にオンラインコンペを開催してきましたが、システム投資をしたことで今では700人が参加してくれています。

それは多いですね。どうやって告知しているんですか?

大石 当社のクラウドにSTORESの予約システムとシミュレーターを連携しています。会員が打席に来た時点で、専用モニターがマイページになっていて、オンラインコンペ開催中のバナーが表示される仕組みです。会員はそれをタッチするだけで参加完了。あとはシミュレーターが自動でコンペモードになる。コンペの開催コース、ルール、ホール数も自動的に設定されています。会員はラウンドして帰るだけです。全て打席の専用モニターで完結できる点が強みなんですね。

それなら手軽に参加できますね。

大石 はい。打席モニターやオリジナルアプリには会員のニックネームでコンペのランキングが出る仕組みになっていて、コンペ商品は自宅まで郵送されます。現在は会員の満足度向上のためですけど、いずれはこのオンラインコンペが入会動機になってくれるのが理想です。

今はTGLも話題ですからね。

高須賀 まさにあれは理想ですね。韓国でもシミュレーションゴルフの大会が盛んです。私達もいつかプロを巻き込んで、オンラインでプロと会員が一緒にコンペやラウンドができたら面白いと思っています。

一方でリアルなコンペも開催しているようですね。

大石 最近はレッスン生を対象にしたコーチ主催のコンペが多いですが、先ほど言ったように会員同士の繋がりを作ったり、点を線にしていくという意味で、例えばオンラインコンペを勝ち抜いた会員によるリアルゴルフ場での決勝戦とかは私達にしかできないことなのでやってみたいと思っています。

業界企業との協業で会員の満足度向上と業界活性化へ

さて、先日アルペンとの協業も発表されました。

高須賀 これは当社の会員がゴルフ5さんで買い物をすると、アルペンポイントが5%アップするのと、ゴルフ5の店内ポスターやチラシからスマートゴルフに入会した方に入会特典やゴルフ5でのお買い物券をプレゼントして、相互送客をする取り組みです。

大石 世田谷店やアルペントーキョーなど、ゴルフ5の基幹店の周りにスマートゴルフが多いので、エリア限定の施策や試打会、フィッティングイベントなども行う予定です。実際に今回のキャンペーンで当社の会員が何人もゴルフ5でアイアンセットを購入しているという報告をいただいています。先方もフィッティング販売を強化していきたいという中で、当社の会員がゴルフ5でフィッティングを受ける際にスマートゴルフで蓄積したデータのカルテを共有し、それをフィッティングに活かすというシステムも検討しています。

それは面白いですね。

大石 実際に会員の立場に立つと、普段蓄積したデータがあるのに、フィッティングで数球打っただけでクラブを選定されるというのは不安だと思うんですよ。データを共有できれば、会員にもゴルフ5のフィッターさんにも安心材料になるはず。

それがやがて各クラブメーカーのフィッティングノウハウとも共有されて、スマートゴルフ会員限定のフィッティングプランができればさらに面白いですね。

高須賀 それは我々も是非やりたいなと思っていますね。

大石 最終的にはゴルフ5との取り組みで入会してくれた会員の専用モニターに、蓄積データを元に推奨クラブが表示されて、それをゴルフ5で購入し、また店舗で練習という形で、練習と購入というルーティーンができたらいいなと思っています。

最後にゴルフ業界をこうしたいというような未来像はありますか?

高須賀 ゴルフ歴の長い方にスマートゴルフでしか得られない特典や価値を与えられるようにするというのは大前提ですが、これからはやはり若年層や新規ゴルファーを増やすことが業界の課題だと思っています。オフシーズンは練習しないという方もいますが、そこを何とか我々のインドアゴルフで、年間を通してゴルフをしてもらえるようにしていきたいですね。

大石 韓国ではインドアが人気ですが、私はやはり大自然の中で仲間と4人で気持ち良くラウンドできることが素敵な時間だと思うので、練習場所にスマートゴルフを選んでいただいて、ゴルフ場とインドアをグルグル循環するような仕組みを作れたらと思っています。

インドアがゴルフ場、用品とも連携できている好例だと思います。屋外練習場との協業はいかがですか?

高須賀 競合と思われてしまう節があるのですが、会員へのアンケートでも7割が屋外練習場とインドアを併用しているので、共存できる関係だと私は思っています。

大石 ゴルファーならシミュレーターのデータだけではなく、やはり実弾を見たいと思うんです。屋外練習場とのコラボも大歓迎です。

事業目標を聞かせて下さい。

高須賀 まずは年内に200店舗を達成。2年以内に300店舗、3年以内に400店舗を目標にしています。それと、よりカジュアル路線の新たな業態である「スマゴル」店舗も出店しました。こちらもテストしながら数を増やしていきたい。

大石 これは私の夢ですが、車を持たない20~30代の会員向けに、例えばレンタカー会社や交通系の企業と協業してゴルフ場への導線が作れたらと思っています。

高須賀 とにかく店舗型ビジネスはスピード感を持って面を取りに行くのが重要です。でも数だけじゃなく、その中身も大事にしたい。会員のゴルフライフが豊かになるような場所にしたいですし、一日でも早く「スマートゴルフがナンバーワンだよね」と言ってもらえるようになりたいです。

大石 圧倒的に勝つというのが私の理念です。それを掲げて頑張ります。


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