アザスゴルフは2022年４月に国内展開を始めたアパレルブランド『ANEWGOLF（アニューゴルフ）』の国内代理店。表参道と大阪へ直営店を矢継ぎ早に出店し、着実に売上を伸ばしてきたが、このほど日本法人ANEWGOLFジャパンを完全子会社化した。村田雅久社長が経緯をこう話す。
「『アニューゴルフ』は、2015年に日本でキャディバッグからスタート、韓国でブレイクしたブランドです。韓国では既に70店舗弱を展開し、年間売上は70億円超と急伸中。海外進出にも積極的で、日本をはじめ米国やカナダ、中国、ベトナムなど現地法人を立ち上げてコントロールしてきました。ただ、文化や言葉の違いで時間がかかりすぎたという印象です」
そこで、日本市場は実績のあるアザスゴルフがANEWGOLFジャパンを引き継ぐ形となったが、「これまでは韓国主導で、日本で販売してましたが、長袖のポロシャツが多過ぎるという弊害も（笑）。表参道店はインバウンド需要が高く、冬でも半袖ポロシャツが良く売れる。子会社化後は現場の声が反映されるようになり、販売実績も上向きです」
同社の経営方針は「我々が欲しいと思うモノを売る」で、それが反映された形。将来的には、『ANEWGOLF』からGOLFを外し、一般アパレルへ参入する構想もあるとか。「当社はニッチ市場を複数のアイテムで攻めながら、シェア拡大を図ってきました。今回の子会社化でゴルフの総合化へまた一歩近づいた」と野望を語る。
今後、全国の主要都市へ直営店の出店を加速させる方針を明らかにしており、ニッチ市場領域での収益拡大を目指す。これらを実現するため、自社製品と他ブランドを展開しながら、一気呵成に攻める算段だ。が、悩みもある。
「ちょいワルでおしゃれ、かつ、スタイリッシュなデザインなので、お腹がポッコリの人は『ANEWGOLF』を着るためにダイエットしてください。自分もなんですけど（笑）、本気でジムへ通います」
年内に名古屋方面へ3号店を検討中。ニッチの複合戦略は、ユニークな試みとして注目される。
