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2026/04/01

猛暑時代の「営業を止めない」経営判断とは。ゼネラル×つつじヶ丘CCと考えるゴルフ場経営の「夏リスク」

猛暑が常態化するなか、ゴルフ場が直面しているのは「暑さ」そのものではない。キャディが不足する。シフトが組めない。営業を制限せざるを得なくなる。

エアコンを主力事業とするゼネラルと、キャディ3名体制で運営するつつじヶ丘カントリー倶楽部が向き合ったのは、「導入しなかった場合の経営リスク」だった。

本誌は今回、つつじヶ丘カントリー倶楽部青柳友邦専務(右)とゼネラルLife Conditioner開発部沼上理マネージャー(左)に詳しく話を聞いてみた。

「キャディ3名体制」で迎える夏

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まず、つつじヶ丘さんの現状から伺います。現在のキャディ体制は。

青柳氏

常時3名です。アルバイトや派遣の応援が入る日もありますが、社員ベースでは3名。理想を言えば10名は必要だと考えていますが、1人でも欠けると、その日のスタート枠に影響が出る。キャディ付きラウンドを制限せざるを得ない場合もあります。

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キャディが1人欠けると、営業面ではどんな影響が出ますか。

青柳氏

例えば、キャディ付きプレーが1日1組減れば、4名分の売上が減ります。月単位で見ればより大きな数字になりますが、数字の問題よりも、「回らなくなる」感覚が一番怖いですね。サービスの低下はインターネットの「口コミ」にも影響がありますし。

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なるほど。キャディ1名の欠員は様々なところに影響がありますね。沼上さんにお聞きしますが、冷却デバイスを販売するメーカーとして、ゴルフ場から聞く「暑さ」に関する悩みはどんなことを話されていますか。

沼上氏

プレーヤーはもちろんですが、キャディやコース管理の方の「安全管理」に関する話が多いです。暑熱指数(WBGT)では近年6月でも危険水準に達する日が増えています。

猛暑は6月から始まり、7・8月でピークを迎え、近年では10月まで暑さが続きますが、ダメージが蓄積する期間が長くなっています。

近年の猛暑は「暑さ対策」の問題だけではなく、「労務設計」の問題に変わってきていると感じます。体力に依存する業務設計そのものを見直す時期に来ているのではないでしょうか。

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つつじヶ丘CCでは、現在3台ウェアラブルエアコン『ウェアコン』を導入していますが、導入前にはどんな対策を講じていましたか。

青柳氏

まずは休憩を細かく取りました。冷たい飲み物を用意したり、作業時間も短縮しました。ファン付きベストを試しましたが、ファン付きは騒音の問題がありキャディ業務では使いづらい。

保冷剤入りのベストも試しましたが、保冷剤は効果がハーフまで持たなかったりしたので、どちらも長く続きませんでした。

救急搬送という「転機」

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猛暑対策の考え方を変えた重大な出来事があったと伺いました。

青柳氏

2024年のメンバーコンペで、運営スタッフが突然倒れ、救急搬送されました。あとで本人に聞いても、事前兆候はなく、休憩も取っていたし、冷たい飲み物も摂っていた。それでも起きてしまった。

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その後、社内ではどんな議論があったのでしょうか。

青柳氏

「今まで通りではダメだ」ということです。幸い大事には至らなかったものの、万一のことがあれば、経営責任は重大です。休憩や水分補給は当然として、「冷やす」という対策が必要だと感じました。

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『ウェアコン』との接点はいつ頃でしたか。

青柳氏

2025年6月から「熱中症対策義務化」が施行されるのもあり、体温上昇を抑える手段がないか、2025年5月頃から懸命に調べ始めました。

そんな中、千葉県の「米原ゴルフ倶楽部」さんが、暑熱対策で『ウェアコン』を採用している記事を見て、連絡したのがきっかけでした。

2025年6月に商談を開始し、7月上旬にキャディ専用で3台導入しました。『エイジフレンドリー補助金』の活用も検討し、7月に申請、8月末に採択されました。

「冷却性」「装着性」「作業性」の3要素

※本製品は熱中症を予防するための医療機器ではありません

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『ウェアコン』とはどんな商品なのでしょうか。また当時のゴルフ場導入実績はどれくらいでしたか。

沼上氏

『ウェアコン』は首に装着する、ウェアラブルデバイスです。首に接触したプレートを「水冷式」で冷やすのが特徴ですが、このあたりは本業である「エアコン」で培った技術を取り入れています。

2020年に第1世代を法人向けレンタルで開始しましたが、建設・工場関連の現場用途が中心でした。その後改良を重ね、現在は第4世代になります。

2026年3月から「特別仕様」の受注生産が始まります。冷却性能は、当社試験環境において外気温との差が最大約−20℃程度となる設計です(使用環境により異なります)。

ベースモデル比で冷却面積を拡大しています。体感には個人差がありますが、現場用途に適した改良を重ねてきました。ゴルフ場への実績ですが、当時はまだ10コース
前後でしたね。

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『ウェアコン』がゴルフ場で重視される点はどんなところでしょうか。

沼上氏

冷却性、装着性、作業性の3つです。キャディは18ホール動き続けますから、ズレないこと、長時間使えることも重要だと考えています。

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導入後、現場の反応はいかがでしたか。

青柳氏

正直、驚きました。「体への負担感が軽減した気がする」、「業務後の疲労感が以前と違う」という声もありました。無理を積み重ねていたと思います。

仮に導入していなかったら、今年の夏はキャディ付き営業を制限するなどより厳しい運営判断を迫られていた可能性はあると思います。

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昨今の気象環境で、猛暑対策を先送りすると、どんなリスクがあるでしょうか。

沼上氏

様々な業種や環境でデバイスをご使用いただき、経営者の方からお話を伺いますが、「人が戻らなくなる」ことです。一度離れた人材は、簡単には戻りません。猛暑は、その一因になる可能性はあると感じています。

また、事故発生時のレピュテーションリスクや労務リスクは、どの業界でも経営課題になっています。事故が起きた瞬間、経営の判断が問われる局面が生じ、結果として売上やブランド評価に影響が及ぶ可能性があります。

「福利厚生」ではなく「経営投資」

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最後にゴルフ業界にメッセージをいただけますか。

青柳氏

体調管理は「個人任せ」に頼るところが多いと思いますが、従業員の体調管理は「福利厚生」ではなく「経営投資」だと思います。キャディが一人減ると、売上だけでなく、会員との関係性も薄れます。数字に出ない損失が積み重なる。

その意味で、これは設備投資ではなく人を辞めさせないための投資であり、営業を止めないための投資が必要なのでは無いでしょうか。

コストは掛かりますが、補助金なども積極的に活用して、「今」対策をするべきです。これは実際に経験したので強く言いたい。

当コースでも、今後キャディが増えれば追加導入をする予定です。

沼上氏

私たちは冷却機器を売っていますが、ウェアコンの活用法を通じて〝判断の材料〟を提供しています。導入判断の一助になれるよう、多くの関係者と出会いたいです。

猛暑は、もはや特別な出来事ではありません。「何も起きていない今」に判断できるかどうか。経営判断を先送りしにくい環境になっていると感じます。

お問い合わせ ゼネラル ウエアラブル事業グループ ☎044-381-8563

https://rental.comodo-gear.com/


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