国内142コースを運営するPGMは、新型コロナウイルスの影響でコンペのキャンセルが相次いでいる。3月5日現在、2月以降のコンペ(3組以上)は1600件、1万1500組がキャンセルされ、法人需要が中心だった。
また、同日現在の予約状況は既存137コースとの前年同月比で3月95・0%、4月96・0%、5月に103・0%となり、5月に上向き傾向が見られるが、3、4月は厳しい商況となりそうだ。
顧客心理として「ゴルフはしたいけど、レストランでの食事や入浴など、クラブハウスでの長時間滞留を嫌気する傾向がある」と分析。そこで同社はこの機を捉え、以前から注力する1ラウンドスループレーの枠を増やし、コロナ対策とゴルフのカジュアル化を同時に進める。
現状、約50コースでスループレー枠を公開しているが、3月11日を目処に「スループレー特集」を全国にメルマガ配信。丸一日掛かるゴルフの敷居を下げることで、今後の需要開拓につなげる構え。
安全対策として、ビュッフェ形式の朝・昼食を原則、全コースで中止(一部スタッフの盛り付け有り)。来場者への注意喚起として、全コースの玄関に消毒等の励行を掲示する一方、従業員へはマスク着用、咳エチケット、健康管理を徹底させる。
また、同社が特別協賛するPGM世界ジュニアゴルフ選手権・日本代表選抜大会(東日本5、西日本3会場=2月29~4月19日)は主催者が3月2日に中止を決定、高校ゴルフ連盟主催の春季大会(滋賀GC、3月24~26日)も3月2日に中止が決まった。
スポーツイベントは全国的に中止・延期となる傾向だが、大相撲は無観客試合で開催中など、個々に判断が分かれている。ゴルフ界では国内女子ツアーが初戦から2試合連続中止となったが、専門家の意見を判断材料に取り入れる必要がある。