今年54回目を迎えるアジア最大級のゴルフの祭典「ジャパンゴルフフェア」(JGF、3月19~21日、パシフィコ横浜)が中止となりそうな雲行きだ。会場を東京ビッグサイトから横浜に移して4年目。多くの関係者が準備に労力を費やしたが、中止となれば各方面に影響が出そう。
JGFは球春到来を告げるイベントとしてゴルファーの認知度が高い。
昨年は過去最高の6万487人が来場し、出展219社の新製品を試打するなどで盛り上がった。ビジネス来場者は26・9%、一般来場者が72・0%、女性の来場率は29・0%で、ゴルフ界が課題とするレディス需要の拡大にも貢献している。
主催する日本ゴルフ用品協会(JGGA)が重く見るのは新型コロナウイルスの影響だ。会場には多くの製品が並び、触れば感染の恐れがある。来場者の健康第一が基本だが、JGFで感染者が出ればゴルフ界全体が非難を浴びかねず、出展社員の罹患も懸念材料。
また、日本女子プロゴルフ協会(LPGA)は先頃、今季初戦の「ダイキンオーキッドレディス」を無観客試合とする旨発表したが、同じくパシフィコ横浜で開催予定だったカメラショーの「CP+2020」が中止を決定。「東京マラソン」の一般参加が見送られるなど、各所の動きも視野に入れた。
中国には多くのゴルフ関連工場があり、操業停止のところが目立つ。サプライチェーンが寸断された格好で、製品の納期遅れも不安視される。
来場者が大幅に減れば出展メリットを損なうため、多くの企業が成り行きを見守っていた。結論を急ぐ声も多く、主催関係者は難しい判断を迫られた。
JGGAは近く、結論を発表するが中止は確定的。コロナ災禍を乗り越えてゴルフ界の一致団結が求められる。業界は関連団体が多いため一枚岩になりにくいが、これを機に一本化を強く進める必要がある。
コロナウイルスで広がるゴルフ界への影響
[surfing_other_article id=61139]